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不動産投資やアパート経営を検討されている方にはご説明するまでもありませんが、利回りは投資物件選びにおいて、重要な判断基準となります。かねてより「表面利回り」と「実質利回り」の違いには注意が必要とされてきましたが、もうひとつ見逃せない値として「期待利回り」というものがあります。ぜひ、本ページをご覧になり、知識を深めておいてください。
不動産物件の賃貸経営を行うにあたり、物件の賃料を幾らにするかを算定するために用いられる値が「期待利回り」になります。投資した不動産物件が1年あたり、どの程度の利益をもたらす可能性があるのかを、投資した費用を用いて割り出すという方式。
この期待利回りという値は、社会情勢や経済状況、地価の変動など様々な要素によって、刻一刻と変化するもの。ひと度アパート経営を開始したら、絶え間なく状況の変化をチェックし、継続賃料の利回りを算定することが求められます。
一方、実際に市場で取引された元本と収益の割合を示したものが「取引利回り」。不動産物件の間取りや立地などの要素に応じた取引の指標に用いられます
参考までに、一般財団法人日本不動産研究所が2022年10月時点の値として発表している期待利回りは大阪の御堂筋沿いで4.3%、梅田地区で4.1%とのこと。
もうひとつ、東京でのデータになりますが、築5年未満、総戸数50戸程度、最寄り駅から徒歩10分以内の一棟ワンルーム物件の場合、目黒区・世田谷区の城南地区で期待利回りは3.9%。墨田区・江東区などの城東エリアだと期待利回り4.1%。と紹介されています。
あらためて、不動産投資において重要な値である「表面利回り」と「実質利回り」の違い、加えて「CCR」や「ROI」という指標についてご紹介していきたいと思います。
年間家賃収入を建物購入価格で割った値であり、「グロス」とも呼ばれます。計算式は以下の通り。
●表面利回り(%)=年間の家賃収入÷物件の購入価格×100
その上で注意すべきポイントは、この表面利回りはあくまでも建物価格に対しての家賃収入の割合を示しているに過ぎず、物件購入にかかる諸経費や物件に毎年課せられる税金、保険料、修繕などの維持費用といった経費が含まれていないこと。
より利益が得られるように見えるため、投資用物件の広告などでアピールされているのは、この表面利回りである場合がほとんどです。この点をしっかりと踏まえておく必要があります。
上記の表面利回りとは異なり、投資用物件の購入や維持管理に必要なすべての費用を含めて計算した利回りになり、「ネット」とも呼ばれます。計算式は以下の通り
●実質利回り(%)=(直近1年間の家賃収入-年間諸経費合計)÷(物件の購入価格+物件購入時の諸経費合計)×100
必要経費や費用を含めて計算するので、表面利回りよりも低い数値となりますが、実際の賃貸経営に近い利回りとなります。
英語の“Cash on Cash Return”の頭文字で「自己資本収益率」と訳されます。投下した自己資本に対してキャッシュフローがどれだけ出ているかを示すもので、計算式は以下の通り。
●CCR=年間キャッシュフロー額÷投下した自己資本×100
例えば3,000万円の物件を頭金200万円、借入金2,800万円で購入し、年間キャッシュフローが60万円という場合、CCRは30%という計算になります。
英語の“Return On Investment”の頭文字で「投資利益率」と訳されます。不動産投資だけでなく、投資全般で用いられている「投資の効率性」を示す指標であり、計算式は以下の通り。
●ROI=年間キャッシュフロー÷(投下した自己資本+借入額)×100
上記CCRの例と同じく、3,000万円の物件を頭金200万円、借入金2,800万円で購入し、年間キャッシュフローが60万円という場合、ROIは2%。つまり、この投資の利益率は年間2%であるということになります。
改めて申し上げるまでもなく、賃貸経営におけるメインの収入源となるのが、入居者から徴収する家賃になります。2022年12月の調査によると、大阪の平均的な家賃相場は1部屋の物件で55,927円。2部屋の物件で69,932円となっています。
賃貸経営における副次的な収入として、礼金があげられます。ただし、近年では前時代的な慣習であるとして入居者から敬遠されるケースも多いため、入居促進のため敢えて「敷金0円」とする戦略もあり。また物件に月極駐車場が併設されていれば、月々の駐車場代も賃貸収入にできます。
賃貸経営用の不動産物件を取得する際に必要となる費用全般を指します。不動産取得税や印紙税、登記費用、ローンの手数料、火災保険や地震保険などの保険料、弁護士、税理士、司法書士などに手続きを依頼する場合の費用などが挙げられます。
賃貸経営を行っていくために必要となる費用全般を指します。例えば、建物の共用部分の水道光熱費、建物の老朽化や不具合が起きた際に必要となる修繕費やリフォーム費、損害保険料や不動産管理会社への管理費、仲介手数料などが挙げられます。
以上の通り、不動産投資・賃貸経営における利回りというものは、実に複雑で奥の深いもの。それこそ年間家賃収入を建物購入価格で割った表面利回りは、実質的には意味のない値と言ってよい位です。この点をしっかりと踏まえた上で、利回りに関する勉強を重ね、ノウハウや経験、判断力を養っていくことが賢明です。
入居率についての記載があり、劣化対策等級3が標準仕様のアパートを建築する大阪の不動産会社を3社紹介します。
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ハウスクリエイト | アイケンジャパン | ⼤和財託 | |
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特徴 |
満室状態で投資をスタートできる | 社会⼈⼥性をターゲットとした物件を扱う | 医師向けの資産形成コンサルあり |
物件の立地 |
10分以内 の⼟地紹介可 |
15分以内 の⼟地紹介可 |
10分以内 の⼟地紹介可 |
住宅性能 |
防音耐震防犯防火 |
防音耐震防犯防火 |
防音耐震防犯防火 |
管理 |
3~5% | 不明 | 5% |